【後編】ウィーンの音楽家達の住居や教会をめぐったお話
今回は観光編!
今回はセミナー外の時間で巡ったウィーンの音楽家達の住居やお墓、博物館などをまとめてみました!(⚠︎かなり盛り沢山です)
王宮庭園(ブルクガルテン)のモーツァルト様と。
【前編はこちら↓】
モーツァルトハウス
10€。日本語翻訳機付き。
残念ながら館内は撮影禁止でした。
このアパートはモーツァルトが生後9日の赤ん坊を抱えて夫婦で住んだという場所。
特に印象的だったのが、金メッキのフルート時計の音色。時計から流れてくる《自動オルガンのためのアンダンテK.666》の旋律がとても可愛らしかったです♪
ハイドンハウス
4€。Haydngasse19番地にあるハイドンハウス。彼が晩年に至るまでの12年間を過ごした最後の住居です。ハイドン没後200周年の2009年にリニューアルオープンしました。
中に進むと美しい中庭があります。
ハイドンのルーティーン。
たくさんの楽譜やハイドンが使用した鉛筆、デスマスク、楽器が展示されています。
ハイドンの熱烈ファンであり、彼の名声を後世にのこす事に尽力したブラームスの展示もありました!
パスクァラティハウス
(ベートーヴェン記念館)
4€。撮影OK(フラッシュ禁止)
坂の上の角地に立つ白いアパルトメント。
その4階に彼の住んでいた部屋があります。
目の前にはウィーン大学が見えます。
玄関扉を押して開けてみたら、薄暗い中庭が広がっていました。入り口がちょっと分かりにくかったです💦
右側に進路プレート発見!
とても暗い螺旋階段を登ります。(ちょっと怖い💦)
スマホのライトで照らしながら登りました。
ベートーヴェンが住んでいた4階に到着。
入ってすぐ左手にチケットオフィスがあります。
かの有名なおじいさんの肖像画。
ベートーヴェンのライフマスク。鼻に管を挿して呼吸ができる状態にして作成されたそう。(想像するとシュールで面白い笑)
壁にゲーテの言葉が書かれています。
《彼の天才は驚愕に値する。しかし残念ながら、彼の性格は全く自由奔放、傍若無人である。》
交響曲7番や5番の楽譜がありました!
他にもシュレジンガーやエステルハージについての記述やオーディオでたくさんの音源を聴くことができます。色々な指揮者・楽団の聴き比べができて面白かったです!(ウィーンフィルとベルリンフィル、カラヤンとクライバーetc...)
ウィーン中央墓地
世界最大規模の大きさといわれる、Wiener Zentralfriedhof(ウィーン中央墓地)には音楽家達をはじめ、大勢の偉人・有名人達が眠っています。その数、なんと33万!
モーツァルトのお墓は2つあり、ここにあるのは記念碑的なものだそう。
アクセス
"Wiener Zentralfriedhof"
📍Simmeringer Hauptstraße 234, 1110 Wien, Österreich
地下鉄(U3)Simmering駅からトラム11番、71番でZentralfriedhof 2. Tor下車すぐ。
敷地がとても広いので降りる場所に注意です!
墓地前にあるお花屋さん。
音楽家達が眠る32A地区へ向かいます。
中央にはカール・ボロメウス教会が見えます。
そのまま10分ほどまっすぐ進んで左手に音楽家ゾーンがあります。
"MUSIKER"の看板が目印。
音楽家のお墓の位置と名前が書かれた案内図があるので分かりやすいです。
向かって中央はモーツァルトの記念碑、左側はベートーヴェン、右にはシューベルトが眠っています。
L.v. Beethoven
お隣にはF. Schubert。
師弟関係の2人が並んでいるのはなんともエモい...。
W.A. Mozartの記念碑
さらに右手に進むと、J. Brahms
J. Strauss
...などなど
.
.
.
先程の音楽家ゾーンとは別に、墓地の入り口をすぐ左に曲がった先にある区画にも有名な音楽家が眠っています。
Ehrengäste "来賓の方々"?
C. Czerny
練習曲で大変お世話になりました...
A. Salieri
サリエリ先生〜〜!
聖マルクス墓地
お次はモーツァルト様に会うためFriedhof St. Marx(聖マルクス墓地)へ行きます。
ただ、彼の埋葬場所は正確ではなく可能性の高い位置に墓石があるそう。こちらの墓地は比較的小さな規模です。
アクセス
"Friedhof St. Marx"
📍Leberstraße 6, 1030 Wien, Österreich
Schwarzenbergplatzから71番トラムSt.Marx下車。ちょっとわかりにくい場所にありました。
赤煉瓦の美しい門。中をくぐると穏やかな風景が広がります。ずっとまっすぐ進んでいくと...
"Mozartgrab"の看板が見えてきました。
左手に曲がると...
木漏れ日の中、木々に囲まれるようにしてモーツァルト様がいらっしゃいました。
周りに人が1人もいなかったため、モーツァルト様と穏やかな時を過ごすことができました。
街には音楽家の銅像がたくさん!
ウィーンの街中で見つけた音楽家銅像集。
王宮庭園のモーツァルト、市民公園のシューベルト、シュトラウス、ブルックナーの他にもたくさん音楽家達の銅像を見つけました!
ベートーヴェン広場のベートーヴェン
目の前のモニュメントにもベートーヴェンの文字が。
カールス広場のブラームス
楽友教会を見守るように鎮座されていらっしゃいました。
マリアヒルファー通りのハイドン
ファッション街に突然現れるハイドン様。
たくさんの教会
セミナー期間中、さまざまな教会に訪れることができました。ふらりと教会に寄ってみるのが好きなのですが、運がいいとミサを聴けたりします!
どこも美しい場所ばかりだったので紹介していきたいと思います。
カールス教会
入場料8€。
教会内の装飾がとても素晴らしいです。
後ろにある美しい黄金のパイプオルガン。
展望台からの眺め。
ウィーンの街並みを一望することができます。
聖アンナ教会
"音楽の家" 近くの細い路地を進むと、右手側に突然教会が現れます。
落ちついた雰囲気の教会です。
椅子には賛美歌の楽譜が置いてあり、それを読みながら静かな時を過ごしました。
マルタ教会
マリアヒルファー教会
美しいステンドグラスと宙に浮かび楽器を演奏する天使が見られます。素敵〜!
様々な音楽劇場
ブルク劇場
市庁舎の目の前にそびえ立つ劇場。
Theater an der Wien
アン・デア・ウィーン
裏手Millöckergasseの奥にはかつて入口として使用されたパパゲーノ門が。
モーツァルトのオペラ《魔笛》はこの劇場で初演されました。
他にもフォルクスオーパー(国民歌劇場)やコンツェルトハウスなど...数え切れないほどの素晴らしい劇場がウィーンにはあります。
.
.
.
近くには「黄金のキャベツ」といわれるセセッシオンが。館内にはG. クリムト作の《ベートーヴェン》と呼ばれる壁画があるのだそう。時間がなくて外観しか見られませんでしたが美しかったです!
Naschmarkt ナッシュマルクト
さらにその近くにウィーンの台所、胃袋などと呼ばれる青空市場があります。
ナッシェン(つまみ食い)+マルクト(市場)という意味のナッシュマルクトは19世紀末に誕生しました。
その長さは600mもあり、120の店舗がずらりと並びカフェも充実しています。世界各国の食べ物や物品が並んでおり、その名の通り試食しながら商品を選ぶことができます。
アクセス
"Naschmarkt"
📍Wienzeile 1, Naschmarkt, 1040 Wien.
Kalsplatzから徒歩5分。
色とりどりのお菓子や食器、種類豊富な野菜、お土産など盛り沢山!!見ているだけで楽しいです...
.
.
.
お肉とチーズが売られるお店で、お兄さんに捕まり巧みな話術でお土産にサラミとチーズを買ってしまいました。笑(さすが世界中の観光客を相手にしてきた百戦錬磨の商売人...!!)
ベルヴェデーレ宮殿
Belvedereとは"美しい眺め"の意味。
上宮美術館に向かいます。
風が弱い日に行くと、逆さまの上宮が池に映し出されるそう!(この日はとても風が強かった💦)
こちらは反対側の下宮庭園。
チケットを購入し、いざ入場!
G. クリムトの《接吻》。
1番人気のコーナーでした。
ナポレオン•ボナパルト。
教科書でしか見たことなかった...!
オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ一世と皇后エリーザベト(愛称:シシィ)。
上宮からの風景。幾何学模様の美しいバロック形式の庭園。
アンカー社のからくり時計
アンカー社のからくり時計を見にウィーン旧市街のホーアーマルクトへ。
たくさんの観光客が集まっていました!
正午ぴったりに全12曲の賛美歌がウィーンの街に鳴り響きます。
同時にウィーンの歴史上の有名人の人形が12人登場します。(その中にはハイドンも!)
📍Hoher Markt 10-11, 1010 Wien, Österreich
アンカー時計の裏側。
レッツ、タイムトラベル!
5Dシネマ、VRなどの最新技術や人形劇でウィーンの芸術や歴史を学ぶ体験型ツアーに行ってきました!
芸術の街ウィーンの華やかな一面だけでなく、実際の防空壕に入り当時の空襲警報を体験するといったかなり本格的な内容もありとても勉強になりました。
📍Habsburgergasse 10a, 1010 Wien, Österreich
お向かいの建物ではオーストリア=ハンガリー皇后のエリーザベト(愛称:シシィ)と一緒に旅をするVRもありそちらも見てきました✨
ショパンが住んでいたアパルトメント
F. ショパンはワルシャワ音楽院を卒業後、1829年にウィーンでデビュー。
その後再びウィーンの地に訪れ、その時彼が住んでいたアパート跡地に記念プレートが残されています。("1830年11月~1831年7月までショパンがここに住んだ"と記されてある。)
📍Innere Stadt, 1010 Wien, Österreich
ベーゼンドルファーサロンでの思い出
楽友協会の裏にはオーストリアが誇る老舗メーカーBösendorferのサロンがあります。
ここはかつて音楽アカデミーがあった場所でブラームスが教鞭をとっていたそう。
サロンがとても美しい佇まいだったので、緊張しましたが勇気を持って入ってみました...!!
スタッフの方に「音楽院の学生なのですが、ピアノを弾いてもいいですか?」と試弾をお願いをしたところ、「もちろんいいですよ!」と快諾してくださりました✨
そのベーゼンドルファーは指馴染みが良く、宝石のように美しく澄んだ響きでした。
とても幸せな時間だった......
.
.
.
いかがでしたか?
今回はかなりボリューム多めでしたが、芸術溢れるウィーンの魅力をお伝えできたのではないかと思います。
☆次回、【番外編】に続く...
to be continued...
0コメント